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言葉にできない意志が存在する不思議 ブックレビュー 第1感 最初の2秒の「なんとなく」が正しい

こんにちは。

大きな判断をするときに、ぜひ思い出したい本、人間の不思議に迫った本です。といってもスピリチュアルな内容は一切なく、数々の実験や論文により説得力のある、ニューヨークタイムズで長年ベストセラーを勝ち取ってきた本です。

 

迷いに迷った挙句、結局は最初に気になったものを買ったという経験はありませんか?やっぱりこれだよね〜、と理由はうまく説明できないけれどフィーリングというか、目が合ったというか、なんとなくピンときたような感じ。

このように「うまく説明できないけれどピンときた」感覚を本書では「第一感」と呼び、その実力を解き明かしていきます。

 

 

原作のタイトルは「Blink」。日本語では「ひらめき」(翻訳者より)。ある対象をパッと見て、パチっと瞬きし、アッとひらめくまでの「最初の2秒」の間に脳がフルスピードで働き、とっさの判断を下します。著者はこの一瞬で判断することを「輪切り(スライス)」と呼んでいます。一瞬ですべての情報をパッと把握する、つまり情報を「輪切り」して次の行動や考えを導き出すのです。

 

この「第一感」はすべての人間が持ち合わせている能力であり、これを知っているか知らないかが大きな差になります。前半は、コカコーラとペプシの味の違いに関する実験や、商品パッケージがいかに購入者の意思に影響をおよぼしているかという事例がたくさん出てきます。アイスクリームは四角い箱より丸い箱に入っている方が美味しそうに見えてよく売れると言うエピソードなど、仕事や実際のビジネスにも参考になると思います。そして後半にかけては、「第一感」の闇の部分が描かれます。一瞬の判断を誤ったまでに警官が無罪の少年を射殺してしまったり、十分な情報や兵を持つ国が戦争で惨敗してしまったり。本書でも書かれていますが、最初の直感「なんとなく」は良い面にも悪い面にも転がっていきます。

 

この本の著者もこの第1感の全てを解明したわけではないと述べていますが、どうでも良い判断は塾考して、人生を左右するような大きな判断は、なんとなくの直感に従ってみるのが良さそうだということでした。

 

一瞬の判断は、それまでの経験や知識などをもとに行っているそうなので、いざ大きな判断を迫られたときのために、日頃から情報を仕入れたり(情報を理解する力も大事だと本書では言われていました)興味のあることを深めたりするのが大事なんだろうなぁ。

 

ぜひ大きな判断をするときの参考にしてみてください。

 

今回もブログをお読みいただきありがとうございました。それではまた次回。